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【後編】「フォトアーカイブ」プロジェクト関連「nakano talk」開催レポート
2023.03.10

【後編】「フォトアーカイブ」プロジェクト関連「nakano talk」開催レポート

惜しまれながら閉館する中野サンプラザの姿を、未来に残す企画「フォトアーカイブ」プロジェクトとして、中野サンプラザのさまざまな場面の写真を貼り合わせた大きな写真作品を制作するための撮影が始まっています。プロジェクトの関連トークイベント「nakano talk」の後編をご紹介します。

前編の記事はこちらからご覧ください。

「nakano talk」開催概要

■ 日程:2023年2月16日(木)19:00〜20:30
■ 会場:中野サンプラザ8階研修室2
■ 主催:中野サンプラザシティエリアマネジメント準備会
■ゲスト:ゲスト:写真家 西野 壮平氏(にしの•そうへい)
■インタビュアー:山野辺 賢治氏(やまのべ•けんじ)
 /中野サンプラザシティエリアマネジメント準備会・野村不動産株式会社 企画推進部


3、今回の制作についてのトークセッション

写真左:ゲスト 西野氏 右:山野辺氏

後半のトークセッションでは、山野辺氏からの問いかけで、中野サンプラザをテーマとする制作への西野氏の想いや考え方をさらに引き出していただきました。

・中野サンプラザやそこにいる人々をどう捉えているのか

西野氏「中野サンプラザ事態が50周年ということで年季が入っているものが本当に多く、人を撮ることをメインとしながらもその周辺のものに厚みを感じていますね。また、何度か撮影に訪れていますが何度も館内で迷ってしまいます。エレベーターだけでも西側と東側や従業員用など複数あり、階数も多い。ショッピングセンターと違って迷路の中にいるような、自分の中に定着しない感覚があるのはおもしろく、こんな建物はなかなかないと思います」

・撮影をする中でのこだわり

山野辺氏「少し撮影の様子を拝見しましたが、撮影時のこだわりがあるのでしょうか」

西野氏「構図がどうというよりも、真正面に被写体を見ていくのではなく」

・今後撮りたいシーン

山野辺氏「半年間ほど撮影期間がありますが、建物の中の撮影はアポをとりながら撮影するポイントを瞬時に決めないといけないところが大変だと思います。その中でこういうシーンを撮りたいというのはあるのでしょうか」

西野氏「例えばスポーツジムなんかはそこにいらっしゃる方々全員に許可を撮りいきなり撮影をさせてもらうことは難しいと感じています。場所で言うと中野サンプラザには結婚式場やホテル、ダンススタジオなど様々な方が集う場所がありますので、現実的には撮影をさせていただける方を募集をしていかないといけないと思っています」

撮りたくてまだ撮れていないシーンは?

西野氏「例えばコンサートで撮った写真、サイン、言葉などが倉庫にたくさんあったのを見せていただきました。最初、撮らせてもらって使いたいなと考えたのですが権利的な問題が難しいとわかり断念しました。切り替えた案として、皆さんから中野サンプラザ内で撮った写真、成人式や食事会などの記念写真など…使うかわからないが、思い出があると思うのでお借りすることができれば作品により厚みが出るのではないかと思っていますね。もちろんそれだけで作品を構成したいと言うわけではない上で、要素として皆さんの写真があればいいと思っています。

『フォトアーカイブ』と言いながら50年の歴史の最後の部分を撮らせてもらっているにすぎないと思っています。これまでの歴史が交差しているところにどうにかしてアクセスができればとも考えています。ぜひとも、思い出がある、記憶がある方々に出会いたくご協力をお願いします」

4、質疑応答

最後に会場の皆さまに感想やご意見、質問を伺いました。

・会場の方「途中で火事にあってなくなったものもありますが、写真屋さんの方を知っています。写真や思い出は皆さんとても大事だと思いますので、協力できることはぜひしたいと思っています」

・会場の方「私にとって、サンプラザは飲み会の場所でもありました。いろんな地域の人が持っている中野の記憶を集めることでスケールが大きくなるのではないでしょうか。素材としては対象を、中野サンプラザだけでなく中野まで広げてもいいかなと感じました」

・会場の方「1980年代に上京してきた当時はこの建物が特に目立ち、目に留まっていました。もちろんコンサートにもたくさん足を運んだ思い出もあります。そういった過去の思い出も合わさるとよりよくなるのではないでしょうか」

会場の方「中野サンプラザは建物の中が一つの都市のように感じています。いい意味でマネジメントが混沌としてきていろんな要素が入っているのではないでしょうか。そういう歴史の視点も入って作品になっていくとより面白いのではと思いました」

会場の方「ぜひ協力したいです、どういった写真があれば良いでしょうか」

西野氏「鋭い質問。このプロジェクトを機に中野サンプラザのことを考える機会、となるのが重要と思っています。わたしもそういえば思い出あるかな?と持ち帰って考えていただきたいです。もしお写真をお借りするとして、今の時点でいい悪いの判断はないと思っています。作品は新しい建物のどこかにおきたいと考えていつので、その時に別の視点も出てくるだろうからできるだけたくさんのお写真をお借りすることも、アーカイブにおいて重要と思っています

会場の皆さまから、さまざまな疑問点やアイデアをいただきました。ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。
いただいたご意見を考えていきながら、「フォトアーカイブ」作品の完成に向けて撮影を行なってまいります。



惜しまれながら閉館する中野サンプラザの姿を、大きな写真作品として記録し、未来に残す企画「フォトアーカイブ」プロジェクトを行なっています

中野サンプラザ閉館予定の2023年7月中まで、中野サンプラザを実際に使っている、また使っていた皆さんの様子を写していく撮影が始まっています

お問い合わせ・ご協力のお申し出について

このプロジェクトは、中野サンプラザシティエリアマネジメント準備会により実施しています。
ご関心・ご協力の可能性がございましたら、お問い合わせフォームからぜひご連絡ください。

お問い合わせフォーム


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